学術研究奨励賞(2024年度)

受賞者

（研究テーマ）ウルトラファインバブルを活用した種々の応用研究と作用メカニズム解明のための総合的学際研究とその主導

授賞理由

受賞者は、ウルトラファインバブルに関する基礎および応用研究を真摯に推進してきました。ウルトラファインバブルを含む水の電気伝導度に及ぼす気泡内包ガス種、気泡径、気泡数濃度の影響を体系的に測定し、気泡数濃度の増加に伴う電気伝導度の上昇を見出しました。また放射線摂動角相関を用いたウルトラファインバブル内圧測定を、原子核工学の技術を用いて実測しました。これらはウルトラファインバブルに関する未解明の物性を明らかにした点で大きな学術的な貢献です。
一方、2011年東日本大震災での放射能漏れ事故後のファインバブルによる除染技術の取り組みや、京都大学微細気泡研究会の発足、京都での第9回ファインバブル学会連合シンポジウムの開催など、ファインバブル研究への振興が高く評価されました。よって本年度ファインバブル学術研究奨励賞を授与いたします。

学歴

1997年	京都大学工学部電子工学科 卒業
1999年	京都大学大学院工学研究科修士課程 終了
2002年	京都大学大学院工学研究科博士課程 修了

職歴

2002年	京都大学宙空電波科学研究センター 助手
2004年	京都大学生存圏研究所 助手
2007年	京都大学生存圏研究所 助教
2022年-現在	京都大学生存圏研究所 生存圏未来開拓研究センター 助教

受賞歴

2005年	International Union of Radio Science, XXVIIIth General Assembly, Young Scientist Award
2010年	第8回木質炭化学会大会, 優秀発表賞
2013年	公益社団法人新化学技術推進協会, 第2回新化学技術研究奨励賞(特別課題)
2022年	The International Symposium on Plasma & Fine Bubbles (ISPFB2022), Excellent Oral Presentation Award